和痛分娩について
〇和痛(無痛)分娩について
当院での和痛(無痛)分娩は筋肉注射を用いて
行っています。痛く感じる感覚を抑え、
不安を軽減する薬剤で、
陣痛そのものには全く影響は与えません。
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痛みと分娩進行の状態などにより
3種類の薬を随時使い分けています。
古くから行われていた安全性の高い方法ですが、
自然分娩礼賛の時代が長く続くうちに忘れられており、
当院院長より少し若い産婦人科医師は経験が無く、
その有用性を知らない産婦人科医が多いと思います。
ただその効果は高く、
安全性も高いことが確立していますので
当院では開院以来積極的に行っております。
〇実際について
ご本人が希望されれば、分娩のどの時期からでも行えます。
ただし子宮口3cm開大までとそれ以上とは
使用できる薬剤が異なります。
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安全性をさらに増すために産婦さんの
酸素飽和度モニターと
胎児心拍陣痛モニターを装着します。
痛みを感じにくくする薬剤ですので
陣痛そのものは弱まらず、
痛み・不安が軽減できるために、
余分な力が抜けて本来の分娩進行状態となり、
結果的に急速に分娩が進行することが多くみられます。
〇注意点について
短時間ですが呼吸抑制が出る場合が
ありますので、酸素飽和度モニターを装着して
必要があれば鼻から酸素を投与します。
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最初の10分程度の短時間のみです。
開院以来、多数例(100例以上)行っておりますが、
お腹の赤ちゃんの調子が悪くなったことは
全くありません。
自然の陣痛、自然の進行そのものだからだと
考えています。
痛みを感じにくくなると同時に眠くなりますので
それまで痛みを訴えておられた方も
眠られる方がほとんどです。
そのため、経産婦さんの中には
半分眠ったまま分娩になり、
さらに分娩後にも眠った場合、
逆行性に分娩の記憶が薄れる場合があることを
ご了解ください。
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当院の和痛分娩 |
硬膜外麻酔分娩 |
手技 |
筋肉注射なので簡便 いつからでも、数分後に出来る。 |
チューブ挿入が煩雑(分娩に間に合わないことがある) |
費用 |
安価(当院2万円/回) |
高価(10~20万円) |
安全性 |
高い 呼吸抑制(経鼻酸素投与にて対応可能 約10~20分間程度)
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副作用多数(微弱陣痛、遷延分娩、促進分娩の増加、吸引分娩の増加、弛緩出血の増加、出血多量、産道裂傷の増加、下半身まひ、全脊椎麻酔による呼吸困難、頭痛、血圧低下 等 |
注意点 |
痛みから解放され、急速に分娩が進行するために分娩立会いが間に合わなくなる場合がありうる。 |
チューブがクモ膜下に入ると呼吸停止などの重大な合併症を起こすために、麻酔科医師の管理が基本です。
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注:硬膜外無痛分娩を選択される場合は
専任の産科麻酔医による管理体制が整っていることを
ご確認されることを強くお勧めします。
痛み、不安、眠気から解放され、ご自身が持っている
「本来のお産の力」を引き出す、当院の和痛分娩を
「元気な赤ちゃんを元気にそして楽にお産する」
ためにぜひお役立てください。